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ストレスの科学

Report

新しいことに挑戦することでストレスが激減する!

ミシガン大学の実験・論文(1)の紹介です。
結論としては次のようになります。

  • 普通のリラックス法より新しいことに挑戦する方が、効果的にストレスが減る!

おすすめの方法

  • 自分の強みが活かせる新しい挑戦をする
  • 新しく学べることに挑戦する 

ストレスとの関係を見直そう!

自分のストレスに気づくのが大事!」という新しい論文(R)を紹介
結論としては次の通りです。

  • 自分の感情と身体に波長を合わせるのが、人間の幸福にとって重要である。この2つの要素に波長があうほど、あなたの幸福度は高まる。
  • 自分のストレスレベルを正しく認識し、身体と良い関係性を築くことができれば、ストレスはそれ以上の悪影響を及ぼさない

即効性のストレスマネジメントテク「リアプレイザル」

2014年にコロンビア大学などアメリカの大学教授らが発表したメタ分析(#1)。

リアプレイザルとは?

リアプレイザルとは、外部からの刺激に対するモノの捉え方を変える感情制御戦略であり、これによって感情的なインパクトを変えることができる。

とりあえずポジティブに捉え直してみるんですね。実際に当研究ではfMRIで脳を測定しておりまして、結果はこんな風に出ています。結果

  • リアプレイザルで外側側頭葉が活性化、左右の偏桃体の活動が制御された
  • 前頭前野腹内側部は変化が見られず

簡単に言うと高ぶった感情の制御が効いてるということが神経科学の観点から判明したんですね。

ちなみにここのメカニズムは複雑で、脳のどの部位が干渉してくるのかは未だはっきり分かり切っていない状態。例えば、今回で言うと感情を司る「偏桃体」を制御するはずの前頭前野腹内側部は活性化していなかったりと、今後も研究が必要な分野だと言えます。

リアプレイザルは、使いこなすのに認知コントロールの努力が必要だ(#2)。

参考文献&引用

#1 Buhle JT, Silvers JA, Wager TD, Lopez R, Onyemekwu C, Kober H, Weber J, Ochsner KN,”Cognitive reappraisal of emotion: a meta-analysis of human neuroimaging studies.“,Cereb Cortex. 2014 Nov;24(11):2981-90.

#2 Gregory P. Strauss , Kathryn L. Ossenfort, Kayla M. Whearty,”Reappraisal and Distraction Emotion Regulation Strategies Are Associated with Distinct Patterns of Visual Attention and Differing Levels of Cognitive Demand“,PLOS ONE,November 17, 2016.

「ストレス対応力」診断テスト18問

あなたのストレスコーピング力はどのくらい?

まずここでテーマになる「ストレスコーピング」ですが、これはストレスへの対応力のことです。

全く同じストレスでも、人によって受け取り方がかなり違います。この差は彼らのストレスコーピング力によって生まれているんですね。

ストレスコーピング力診断テスト18問と採点方法&基準

今回参考になるのは、2018年にグリフィス大学の教授らが発表した研究(#1)で、元々40問あった診断テストをその有効性を削ぎ落さないで18問まで短縮してくれています。

採点方法と診断テスト18問は以下の通りです。

採点方法

  • 1..全く当てはまらない
  • 2…ほとんど当てはまらない
  • 3…あまり当てはまらない
  • 4…どちらとも言えない
  • 5…まあまあ当てはまる
  • 6…ほとんど当てはまる
  • 7…完全に当てはまる

ストレスコーピング力診断テスト18問

  1. 必要であれば簡単にストレスに対処する方法を見つけられる
  2. ストレスが今までにないタイプだったとしても、臨機応変に対応できる
  3. 場合に応じて、ストレスとの向き合い方を変えられる
  4. 新しいタイプのストレスに対して、様々な違った方法を使って対処できる
  5. ストレスが善くならなかったとき、新しい別のアプローチを考えられる
  6. ストレスとの向き合い方を柔軟に変えられる
  7. 私のストレス対処法は大抵何が起こっているか?によってその都度変わる
  8. ストレスの種類に応じて効果的な対処法は変わってくる
  9. 同じ対処法を使うのは必ずしも得策ではない
  10. たまに対処法を変えてみるのも役に立つ
  11. ストレスに対しては、色々な対処法を試してみるのが良い
  12. 全てのストレスに対して同じ方法で対処するのは自分には合わない
  13. ストレスがどんなものかに関わらず、対処するために同じことをし続ける
  14. 私はストレス対処法として1つしか得策を持っていない
  15. ストレス対処法に違うアプローチを試すのは大体役に立たない
  16. 私のストレス対処法は長い間あまり変わっていない
  17. 私はストレスに立ち向かう策を1つより多く持っていない
  18. 自分がネガティブな物事に対応する方法が役に立たなかったとしても、それをやり続けてしまう

で一通り終えたら、以下の3つの部門ごとに採点していきます。結果

  • コーピングレパートリーの豊富さ:ストレス対処法の引き出しの多さ(問1~6まで)
  • コーピングフレキシビリティ(柔軟性) :ストレスの種類に応じて引き出しを変える柔軟さ(問7~12まで)
  • コーピングフレキシビリティ(臨機応変さ):ストレス対処法が効かなかった場合に別の引き出しに切り替える臨機応変さ(問13~18まで)

ちなみにどの部門も4点前後が平均点になっていました。採点としては「コーピングレパートリーの豊富さ」と「コーピングフレキシビリティ(柔軟性) 」は4点以上であればストレスコーピング力は高いほうということになりますね。一方で「コーピングフレキシビリティ(臨機応変さ)」は逆で3.5点未満なら高くてスコアが低いほど良い、といった感じです。

これら3つはどれもストレス対策には非常に大事な要素(#2)で、ストレスコーピングの世界で腕利きのプレイヤーになるのに欠かせません。

現に今回の研究では幾つか実験が行われているんですが、コーピングレパートリーとフレキシビリティが高いと、より善いメンタルヘルス状態である傾向が見られたようです。

参考文献&引用

#1 Zimmer-Gembeck, M. J., Skinner, E. A., Modecki, K. L., Webb, H. J., Gardner, A. A., Hawes, T., & Rapee, R. M. (2018). The self-perception of flexible coping with stress: A new measure and relations with emotional adjustment. Cogent Psychology, 5(1).

#2 Kato T. Development of the Coping Flexibility Scale: evidence for the coping flexibility hypothesis. J Couns Psychol. 2012 Apr;59(2):262-73.

14秒でストレスを解消させる技法

ラトガース大学の論文(1)だと「14秒間楽しい記憶を思い出すだけでストレスを減らせる」という結論になっています

参加者を次のようにグループ分けを行い、手をしばらく氷水に浸けてもらい、精神的なストレスをあたえました。

  1. 14秒だけ過去の良い記憶を思い出してもらう
  2. 14秒だけ過去の普通の記憶を思い出してもらう

結果は次の通りでした

  • 普通の記憶グループにくらべてコルチゾールが15%しか増えていなかった!
  • 良い記憶を思い出すと脳の感情制御と認知コントロールエリアが活性化する!